みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
子どもたちに「今日のご飯ナニがいい?」と聞くと、決まって「「「「から揚げ!」」」」の大合唱です。
老若男女問わず愛して止まないご飯のおかずの1つ、から揚げ。
今回は『よりジューシーなから揚げ』を目指し、いつもとは違った作り方でつくってみました!
から揚げ=「ジューシー」
から揚げが美味しいと感じるのは、サクサクとした歯ごたえが楽しい衣もそうですが、やはり噛んだ瞬間に口の中いっぱいに広がる”肉汁”のおかげではないでしょうか?
お肉は加熱すると、その肉汁が外に流れ出てしまいます。
それを防ぐために、肉とよブログでも、以前より「加水」をオススメしています。
下ごしらえの際のちょっとしたひと手間、失われる水分をあらかじめ補充してあげることで、仕上がりがよりジューシーになります。
また、調味料につけ込むことで保水力がアップするとされています。
ここからさらにもうひと手間、『三度揚げ』。
お肉は加熱しすぎるとかたくなります。
そもそもお肉に「60℃を超えると水分が絞り出されてかたくなる」という性質があるためです。
60℃を超えないように、でもしっかりと中まで火をとおす‥
余熱を利用して調理することで、それが可能になります。
”揚げる→バットなどに上げて休ませる→再び揚げる→休ませる‥”
この”休ませている”間にじんわりと火をとおしていく、というわけです。
今回は2回揚げる・休ませるを繰り返して、そのあと衣をサクッと仕上げるために高温で揚げる『三度揚げ』をしました。
それでは、「加水・保水力アップ・三度揚げ」という調理法で、ジューシーなから揚げをつくっていきましょう!
調理開始!
鶏ムネ肉のから揚げもスッキリとした味わいで個人的には好きなのですが、今回はよりジューシーさを求める!ということでモモ肉を使用しました。
お試しのため、6人家族にはやや少なめの3枚ほどのモモ肉でつくっていきます。
鶏肉を切る
たぶんみなさんもご存じとは思いますが、おさらいの意味も込めて、モモ肉の簡単な切り方からいってみましょう!まず皮の部分を上になるようにまな板の上に置きます。
皮目が中になるように折り込みます。
そう、この皮が包丁で切り分けるときにネックになるんですよね‥
ガッツリと研いである包丁ならスパッと切れるんでしょうが、家庭の包丁ってそこまで切れ味がよくなかったりしますもんね。
そんなときに、この「中に折り込む」方法で切るとアラ不思議。
このようにサクッと切れます☆
ここからさらに一口サイズに切っていきましょう。
味付け・染みこませる
もみ込んだ調味料はこちら。
肉汁に重きをおきすぎると味がくどくなる‥爽やかに仕上げるための、まさかのワサビの登場です。
総量の1%程度、今回はチューブで1㎝ほど混ぜ込みました。
さらに「加水」のための水・料理酒、「保水」のための砂糖も加えました。
‥。
分量‥ですか?
まぁ、ソレっぽい味になるように、で良いかと。
参考にならないかもしれませんが、とりあえず今回の味付けを書いときます。
- 黒瀬のスパイス‥全体的にバッと、ぐるっと混ぜたあともう一振り
- ワサビ‥前述
- 生姜チューブ‥モモ肉1枚に対して2㎝、今回は6㎝くらい
- 醤油‥ぐるっと一周かける
- 水・料理酒‥各大さじ2
- 砂糖‥小さじ2
塩・こしょうは黒瀬のスパイスに入っているし、今回は入れなくてもいいかな。
あと、いつもだったらにんにく(チューブだと生姜の半量程度)も入れるけど、冷蔵庫になかったし‥こっちもまぁいらないかな、という感じです。
使用する調味料などはだいたいこれら。
味を染みこませたかったので、朝に仕込んでおきました。
常温に戻したお肉を使用するときは、だいたい15~30分ほどのつけ込みでもOKです☆
もみ込み・まぶす
イイ感じに味も染みこんで、お次は揚げの作業。
ここで1つポイントです。
揚げる前にモモ肉を再度もみ込む!
ちょっと傾けると、水分が少々流れ出ているのがわかると思います。
せっかくの旨味成分、再度もみ込んでお肉に戻しましょう!
油を温めている間にその作業をして、ついでに衣用として片栗粉をまぶしていきます。
片栗粉の量が多ければ多いほどサクサクな歯ごたえになります。
今回はジューシーさのほうを求めたので、ちょっと軽めにしました。
さらにひと手間。
揚げ上がりが均一になるように、とギュッと握ってお肉を丸く成形しました。
この方法、いつもより揚げやすくなってる!と目からウロコ。
揚げる
180℃に温めた油に、丸く成形したモモ肉をそっと入れていきます。
このときの”時間”が大事なポイントです。
- 1分揚げたら、バットなどに上げて2分以上休ませる!
- 揚げているときはいじらない!!
「あっつい油に1分くぐらせる」、これによってお肉がかたくなる前の温度といわれている60℃にキープされます。
そして「2分休ませる」、そのまま余熱でじわりと火をとおす、というわけです。
さらに「いじらない」、混ぜると油の温度が下がるので、焦げ付かないかな?の心配があってもここはぐっとガマン(大丈夫!焦げ付きません!!)。
そんなこんなで、こちらが”一度揚げ”したから揚げです。
若干、まだまだ半揚げにも見えます。
さらに”二度揚げ”。
イイ感じの茶色に染まり、余熱でもしっかりと火がとおっていることがわかります。
‥からの”三度揚げ”!
衣をカリッとさせるために油の温度を200℃まで上げ、10秒ほどくぐらせるようにして仕上げました。
写真右が三度揚げをしたから揚げです。
とはいえ、二度揚げの状態でもうできあがっているので、”仕上げの三度揚げ”はお好みでどうぞ。
本日の献立
三度揚げから揚げ、マカロニサラダ、添え物ブロッコリー、新米、豚汁!
なんだか野菜が少ない‥そんなおかずのときは、野菜不足を補うために肉とよ家では決まって豚汁です。
子どもたちたっての希望のから揚げ、さらには豚肉も野菜も入ってる豪華な味噌汁!(食べること大好きな長女談)
みんな「美味しい!」と言ってくれるのは嬉しいのですが、おかわりの手が止まらず、ヨメ、から揚げ2つしか食べられませんでした。。
まとめ
今回チャレンジしてみた三度揚げ、居酒屋やお食事処で普通にしている調理法なんだそう。
聞いたことはあったけど、面倒くさそう‥という理由から敬遠していました。
しかししかしです。
実際してみると、
- 1分という短さですぐ揚げ上がる
- 休ませている間に次の分を揚げるだけ
- お肉の内部温度が高くならないのでやわらかく仕上がる
などなど、揚げること自体はいつもと同じ行動なのに、余熱を利用することでよりジューシーになる‥良いこと尽くしでした。
さらにいうと「揚げる→休ませる→その間に揚げる‥」というローテーションが、上手い具合にピタリとハマるんです。
家庭用の揚げ鍋って思ったより小さめじゃないですか。
一気に揚げられないモヤモヤがあったけど、この揚げ方ならそれもカバーできる、というわけ!
から揚げに限らず、これからも揚げ物をするときはこの方法でやっていこうと思います。
みなさんもぜひ、余熱で仕上げるジューシーなから揚げに舌鼓してみてください!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。