みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
↑前回の記事では「学校給食の成り立ちと役割」について肉とよ的に説明していきました。
約130年のうちに、食文化にも影響を及ぼしてきた学校給食。
”食育”としても、学校給食は子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけるために重要な役割を果たしています。
【食育(しょくいく)】
様々な経験を通じて、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てること。
「生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの」
と食育基本法では位置づけられています。
単なる料理教育ではなく、食に対する心構えや栄養学・伝統的な食文化についての総合的な教育として”子どもに食べさせる食品の影響によって子どもの心身を養う”という意味で用いられます。
今回は、全国学校給食週間に食べられている実際の給食を紹介していきます☆
献立紹介!
今年の給食週間(1/25~1/29)に子どもたちが通う小・中学校では、山口県の郷土料理や地産地消メニューなどさまざまなテーマで献立が考えられています。
それではさっそくメニューを見ていきましょう!
1月25日(月)地域地産メニュー
- 縦割りパン
- 牛乳
- ほうれん草と卵のスープ
- セルフドック(ウインナー・マッシュポテト・ケチャップ)
山口県内でとれた食材を使った献立です。
また、毎日の給食に欠かせない牛乳も、山口県でとれた生乳から作られています。
さらにパンや牛乳だけでなく、野菜や卵も山口県でとれた食材をできるだけ使った地産地消メニュー☆
地元の食材をしっかりと味わっていただきましょう!
1月26日(火)郷土料理
- ごはん
- 牛乳
- くじらの竜田揚げ
- けんちょう
- はなっこりーのソテー
山口の郷土料理を味わう献立です。
くじらは今では貴重な食材ですが、昔の給食にはよく使われていました。
とくに山口県の日本海側でくじら漁が行われていたこともあり、山口では昔からくじらを食べる食文化がありました。
「けんちょう」は大根などの野菜と豆腐を油で炒め、やわらかく煮込んだ料理。
豆腐と大根以外の具材は、地域や家庭によってさまざま!
はなっこりーは中国野菜のサイシンと、ブロッコリーから作られた山口県の新種の野菜です。
花と花茎を食べるサイシンのような野菜を総称して「花菜(はなな)」といい、”はなな”と”ブロッコリー”の一部をとって「はなっこりー」と命名されました。
花も花茎も食べられ、柔らかく甘みがあり、歯切れがよい野菜で、栄養面ではホウレンソウ並のビタミンCを含み、食物繊維も多いなどの特徴があります。
1月27日(水)食品ロス・食糧自給率
- 小パン(リンゴジャム付き)
- 牛乳
- クリームスパゲティ
- コーンサラダ
- オレンジ
食品ロスや食糧自給率について考える献立です。
日本の食べ物は約40%が国内で生産されたものであることに対し、残りの約60%は海外からの輸入品に頼っています。
この日の給食に使われている小麦やとうもろこし・オレンジなども大部分を海外から買っている現状。。
このように半分以上の食べ物を外国に頼っている一方で、まだ食べられるのに捨てられている食べ物は1年間で約500~800万トンといわれています。
食べ物に対する感謝の気持ちを大切にして、食べ残しを減らしましょう★
1月28日(木)食品ロス・食糧自給率
- ごはん
- 牛乳
- ABCスープ
- チーズ on ハンバーグ
- いちご
食べ残しが減るように、小学校の給食委員会が考えた献立です。
子どもたちが大好きなABCスープには、アルファベット型のマカロニと野菜がたっぷり入っています。
ハンバーグにチーズがのった「チーズ on ハンバーグ」は今までありそうでなかった新メニューなんだそう。
デザートには今が旬のいちご!
”食べ残し”はおろか、おかずおかわり争奪戦がすごそうなメニューですね♪
1月29日(金)昔の給食
- パン(マーガリン付き)
- カレーシチュー
- チキンナゲット
- 野菜ソテー
昔の給食を味わう献立です。
今から60年ぐらい前の昭和30年代には、毎日パン給食でした。
当時のパンは今よりもかなり大きく、銀紙に包んだマーガリンをつけて食べていたんだそう。
終戦処理が落ち着いてきたこの時代、アメリカの農畜産業の余剰小麦のはけ口として日本国内の小麦消費拡大運動の展開があり、その一環で学校給食も対象になったことが大きな理由としてあります。
学校給食を通じてお米重視だった日本人の食生活を大幅に変容させ、日本にパンや乳製品の消費が定着する一因ともなりました。
ごはんが出ないので、”カレーライス”のようなとろっとしたルーではなく”カレーシチュー”と呼ばれるものでした。
シチューというよりはスープに近く、カレー粉とお塩で味付けしたものだったといわれています。
まとめ
日ごろ何気なく食べられている学校給食。
食材を作ってくれる人、運んでくれる人、栄養になる献立を考えてくれる人、給食を作ってくれる人‥いろいろな人々のおかげで毎日おいしい給食を食べることができています。
また全国学校給食週間は、あらためて給食のすばらしさに気付くことのできる機会でもあります。
感謝の気持ちを大切にして、日々の糧をいただきましょう!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。