みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
いつもはヨメが担当しているこのブログですが‥
ゴリラ的な肉旦那が自分の体験や思いをもとに、あるテーマについて語るシリーズ。
その名も『ゴリコラム』!
さて、今回は『いきなりステーキ』についてのお話。
”いきなりステーキ”をテーマにしたワケ
皆さんご存じの”いきなりステーキ”。
良い意味でも悪い意味でも、たぶん知ってる人が多い飲食店ですよね。
いわゆるステーキ屋さんなんですが。
ステーキ屋って聞くと高級!とか、テーブルマナーが!とか‥なんだか敷居が高く感じてしまうところ。
ですが、そんな一般的な意識を逆手にとったお店がこの”いきなりステーキ”です。
その名のとおり、
入店からいきなりステーキをドンっ!!さあ立ち食いでバババッと食べてくださいね!
って感じのお店です。
斬新スタイル且つステーキにしては安価、さらには高たんぱく食‥という健康志向ニーズにもマッチしたから、かと思います。
‥‥‥
今回なんでこの”いきなりステーキ”をテーマにしたかと言うと。
‥こちらはご存じかな?
2021年現在、実はなかなかに深刻な営業不振に陥っているようなんです。
つい先日、『いきなりステーキ1号店である銀座4丁目店が閉店。。』とのニュースを見ました。
同店の開店が2013年12月とのことなので営業7年ちょいってとこですね。
これだけ有名になり知名度も高いお店でもあっさりと閉店を迎えてしまうこの御時世。
このあたりにも少し思うところがあったので今回のテーマにしたいと思います。
食べてみたいとは思ってたけど‥
まずは小咄程度に。
自分の住んでる町”宇部市”にも2018年6月にいきなりステーキがやって来ました。
現状スタバすらないところに”いきなり”いきなりステーキですよ。
そりゃもう宇部市民も沸くわけです。
当時はニュース等のメディアでよく取り上げられてましたからね。(記事を書いている2021年4月現在はスタバ誘致中との噂もありますが)
開店当初は予想通りの長蛇の列です。
僕は待つのがダメなタイプなので行ってないですが、2時間待ち当たり前といった感じだったようです。
SNSの記事によると1日あたり500~600人の来店があったとされているので、客単価4000円で考えても200万円の売上げです。
とはいえこの状態が長続きするわけもなく。
なんと1年8ヶ月の営業をもって、昨年の2020年2月で閉店となりました。
ここで注目なのは「コロナ前」だってこと。
コロナ云々関係なく普通に営業不振だったって話です。
‥それにしても1年8ヶ月は早い。
まあ「FC経営だしマイナスがない内に辞めてしまおう」なんだろうなと僕的には推察しています。
もうこの頃はいきなりステーキ自体出店スピードが全国でも鈍化し、あちらこちらでネガティブな噂が出てましたしねぇ。
そんなわけで。
後学のために落ち着いたら行こうかなって思っていた僕は、あまりの閉店の早さに行けず仕舞い、となったのです。。
ま、そこはしょうがない。
しかしここで疑問に思います。
なんでこんなに早く落ちてしまったのか??
そこで自分なりにいろいろと情報を集めてみました。
‥‥閑話休題‥‥
先にご了承いただきます。
昨今の”SNSを駆使する”時代、利用する個人個人が発信権を持ち、そこに共感が生まれるとドンドンと拡散されます。
‥が、もちろんこれは良し悪し。
事実無根のウソや超個人的な感想だけでネガティブな事象もSNS上にアップされてしまいます。
なので、ポジティブなこともネガティブなことも両方見た上で僕個人としての意見はこれ!って形でここには書きたいと思います。
だからこの記事で書いてあることが事実とは違ったものであるかもしれません。
以下は、僕なりに吟味し、共感が多い情報に注目してまとめてみました。
テレビ局と新聞社にだけ金積んでいればネガティブな情報はシャットダウンされるからOK!
昔はそうだったかもしれませんが‥いえいえ、今はそんな時代じゃございません。
テレビや新聞の報道は”誰かの都合”が必ず一枚噛んでいるって目線でみることはすごく大事なことですよ。
そういった意味では、悪いものがなるべく早めにみつかるようになったので良い時代なのかもしれません。
が、ネットの情報も玉石混交、嘘や虚言にデマやステマ、そんなモノもザラにあるのでそこんとこもご注意を!
それでは、本題のいきなりステーキの話に戻ります。
いきなりステーキ閉店における僕的3つの注目点
事実としてこの全国的な閉店ラッシュを見るに、もちろん良くない部分があるのだろう、と思うワケです。
僕は前述した通り、店舗に実際に行っていないので人から聞いたりネットで漁った情報だけになっちゃいますが‥一応参考までに。
目に付いたのが3点。
- あらゆるサービスの改悪
- 社長直々のネガティブアプローチ
- 組織体制
これらの詳しい内容についてはネットでちょちょっと調べたら出てくるので割愛しますね。
サービス改悪ループ
サービスってものは普通”改善”していくものじゃないですか。
それが度重なる改悪、に続く改悪、に続く、、途切れることのない改悪無限ループをしてしまっています。
これがなぜ起きてしまったのか?
話は簡単で、最初に大風呂敷を広げたからなんですよね。
経営が順調な時は
「まだまだドンドン客呼ぶでえ、アレもコレも付けたらもっと客来るやろ」
な具合に超絶優遇な条件をガンガン付けてお客さんを囲い込みました。
しかし1度経営が下火になってくると
「なんでこんなサービスせんにゃアカンのや、こんなんじゃやってられへん!」
てなるんです(なぜか関西弁)
そうなると負のスパイラル。
抜け出すには小手先じゃない抜本的な施策が必要になります。
‥が。
ここでいきなりステーキがやってしまったのが②社長直々のネガティブアプローチなんですよね。
ネガティブアプローチ
ネガティブキャンペーンって言葉が当てはまるのかな?
あの社長の言葉、テレビなどのメディアを通じてだったりTwitterだったりで”何作品”かありますがどれも必見です。
超簡潔に言うと、
なんで来店してくれへんの?
ウチは他店と違ってこんだけ頑張ってますやん!
来てみーな!!
こんな内容を社のトップが自ら発言していくスタイル。
あれ見て「よし、行くか」ってなりますかね?って話。
そしてなによりあの文章を止めることが出来ない会社としての組織にワンマン経営を感じざるを得ない、または幹部が未熟なのか?って疑問が生じるワケです。
そこが③の組織体制につながります。
組織体制
急激な、いや急激どころじゃない異常な‥といっていいほどの出店攻勢をかけてきた弊害なのでしょうか。
特にこれといった歯止めもなくここまで一気に衰退するとなると組織として脆弱だったと言わざるを得ないところだと思います。
社長や幹部に限らず、実店舗の社員さんやバイトさん、どの人も最長で7年くらいの経験です。
そりゃ新規に立ち上げた企業なんだからベテランさんがいないのは当たり前ですが。
これだけイケイケドンドンで出店していった直後の閉店ラッシュです。
現場の店長さんたちは日に日に落ちていく数字に胃がキリキリしたんじゃないかな。。
‥とこんな感じにいきなりステーキの閉店について語ってみました。
皆さんはどんな印象ですかね?
僕としてはこれだけ悪手が続けばヤムナシ‥ってところです。
挽回の余地あり
ただね、ちょっとだけ言わせてもらうとまだまだ巻き返しのチャンスありだと思ってます。
なんといってもステーキという高級感ある食べ物を身近に感じさせたこと、立ち食いステーキといった新たなスタイル。
これはまさにいきなりステーキが切り開いた新境地であり、これだけ爆発的な人気を得たのだから一定の需要はあったんだと思います。
お肉に関しては実際に食べてないのでよくわかりませんが、産地と部位から値段を見るに決して高くはないと思うし。
世間では”高い・かたい”なんて声もありますが、あの値段で飲食店での提供ならそんなものだと思うし。
”高い=ええ肉”では決してないですが‥『ええ肉は高い』これは事実。
本気で美味しいステーキが食べたいのなら、お近くのステーキハウスなんかを調べてみてください。
ステーキ1枚で1万2万はザラにあります。
肉屋をしてる自分の感触的には、飲食店で食べるなら‥
現在の相場は、和牛のサーロインステーキが100gあたり5000円するくらいかな?
いきなりステーキなら和牛じゃないけど1gあたり7円とかで食べられます。
相場のおよそ1/7!
いきなりステーキで7回食べるのと、ガチなステーキハウスで1回食べるのとが釣り合うならこの商売は成り立つはずです。
妙なサービス導入や改悪がなければ‥です。
価値観も個人によって違うのと、時代によってももちろん大きく変わってきます。
今みたいにコロナともなれば、高くてもいいからたまーに行く外食には良いモノを!ってなるんだろうし。
まとめ
ここ数年、かなりの逆風に晒されているけど今後どうなるの?
という、いきなりステーキについてのお話でした。
ちなみに経営母体のペッパーフードサービスの株価もここ3年ダダ下がりで回復の兆しはありません。
その独特の経営から、学ぶべきもの・反面教師のようなものがわかります。
個人で情報収集・発信できる時代ですもん。
何事も上手に使っていきたいですよね。
どうこうするもなくもちろん僕はただ見てるだけではありますが、肉業界に生きる端くれとして、勝手ながら見守りたいと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。