みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
スーパーなどで売られているお肉は、基本的にはプラスチックのトレイにラップをかけたものです。
「生鮮食品は鮮度が命」ともいわれていますが、美味しいお肉はそれぞれの見た目でも見分けることができます。
今回は「美味しいお肉」シリーズ第1弾、『鮮度の見極め方』について肉とよ的に解説していきます!
お肉の「赤み」は鮮度で変わる
牛肉は鮮やかな赤、豚肉は濃いピンク、鶏肉は淡いピンク‥
お肉の色は牛・豚・鶏などの種類を見分けることのほか、鮮度を知るうえで大切な情報源でもあります。
動物の肉は、血液中のヘモグロビン(血色素)によって色味が決まっています。
しかし、死後ヘモグロビンが失われていくと、別の色素の影響が大きくなります。
それがミオグロビン(肉色素)という色素たんぱく質です。
ミオグロビンはその成分に鉄をもち、酸素をたくわえる役目があります。
ミオグロビンの含有量は、動物の種類・年齢・部位によって異なりますが、基本的には量が多いほど赤くなる、とされています。
また、運動量が多いほど含有量も多くなるため、活発に動く部位ほど色味が濃くなります。
このミオグロビンの鉄は、酸素に触れることで酸化による退色が起こり、さらに進むと褐色(黒みがかった茶色)になります。
退色といわれる現象です。
豚肉や鶏肉に比べると、牛肉はとくにこの傾向が強くでます。
お肉の退色を防ぐためには、なるべく酸素との接触が少なくなるように対応するのが良いとされています。
簡単なのは、ブロックの状態で置いておくか、ラップやさらしで包む方法。
逆に真空パックされた冷凍牛肉を解凍すると、退色状態から鮮やかな赤色へと変化します。
これは外気に触れて酸素が供給されたためです。
購入するときの注意
スーパーなどで購入するとき、トレイを傾けて赤い汁が出ていないかを確認しますよね?
牛・豚・鶏肉全体にいえることですが、この赤い汁が流れ出ていないか‥というのは鮮度を見極めるうえで重要なポイントです。
「赤い汁=血」と勘違いしてしまいがちですが、これは間違い。
ではこの赤い汁、いったいなんなのでしょうか?
答えは、先にも出た肉色素の「ミオグロビン」です!
お肉が赤い理由でもあるミオグロビンは、「お肉そのものの成分」ともいえます。
とくに冷凍された肉や魚を解凍したときにこの赤い汁は多く出てきますが、これは、ミオグロビンを含んだものが凍ることによって膨張し、細胞膜が破壊してしまうからです。
細胞膜からミオグロビンが放出されて、水分と一緒に流れ出る状態をドリップといいます。
お肉そのものの成分=うま味や脂肪分が流れ出たため、鮮度はもちろん美味しさも落ちてしまっている、と考えられます。
傷んでる?匂いで判断!
お肉の色がくすんでいると「傷んでいるかも‥」と思いがちですよね。
牛肉の場合はとくにミオグロビンの含有量が多いため、空気にさらされている部分がすぐに退色してしまいます。
退色しているだけならば、品質には問題ないです。
‥が。
鮮度が落ちて傷みが進んでしまったお肉は、退色もそうですが、腐敗臭を発生します。
また、粘つきなども出てきます。
こうなってくると、当然食べるべきではありません!
テレビなどでも話題の熟成肉というものがありますが、これは徹底した温度管理のもと、きちんとカビ取りをされたブロック肉のことをいいます。
食中毒を起こさないためにも、少しでも「危ないかも‥?」と思ったお肉は処分しましょう‥
まとめ
価格が安いと、ついつい大量買いしてしまいがちですが‥
生鮮食品であるため、できるだけ必要な分だけ購入し、早めに使いきってしまうことが大切なんですね!
牛・豚・鶏肉、それぞれの美味しいお肉の見分け方や購入後の保存方法については、また別記事にてご紹介いたします☆
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。