みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
鮮度はうま味成分の流出の有無や、色・見た目ではなく匂いなどで判断することができます。
スーパーなどの店頭で並んでいる食肉トレイのままでは、鮮度の確認はその見た目でのみ、となっています。
その場合の見極め方として、今回は『美味しい牛肉の鮮度』について肉とよ的に解説していきます!
牛肉が赤い理由
まず、なぜ他の食肉に比べて牛肉が赤いか、の簡単な説明をしますね。
お肉の色は、たんに食欲をそそるだけでなく、種類や鮮度を見分けるうえで大切な情報を持っています。
鶏肉や豚肉のピンク色に比べて、牛肉は赤色をしています。
これは、記事冒頭でも出てきたお肉のうま味成分でもあるミオグロビンという色素たんぱく質が起因しており、牛肉にはこの含有量が生体全体のうち0.5%と多く含まれています。
ちなみに豚には0.06%しか含まれていないので、数値だけで見ると、牛肉は豚肉の8倍の赤さをしているということになります。
このミオグロビンには、酸素をたくわえる働きがあります。
そしてこの成分は運動量が多いほどに含有量が多くなるので、活発に動かす部位ほどに色味が濃くなります。
牛肉の部位でも特にカタ・モモ肉が赤いのは、酸素消費量の多い筋肉を有しているからです。
そして、その赤色をさらに際立たせているのが脂肪交雑。
一般的に「サシ」として知られているその入り具合と、赤身の色味などによって、A5などといった牛肉の価格判断(格付け)がなされます。
赤身とサシのハーモニー
新鮮な牛肉は鮮やかな赤色だというのは周知されていますが、ほかの食肉に比べると退色傾向が強いので、鮮度の見極めでいえば、比較的簡単ではあります。
退色‥ミオグロビンに含まれている鉄が、酸素に触れることで酸化し色がくすむ現象。さらに進むと褐色(黒みがかった茶色)になる。
空気に触れるとすぐに酸化がはじまってしまうため、赤色がくすんでいくほどに鮮度が落ちている証拠なのです。
どの牛肉の部位にもいえることですが、茶・灰色がかった赤は鮮度が落ちてきている、と考えてください。
家庭でも、ラップや保存用パックを使用し空気に触れる面を少なくすることで退色を防ぎ、それにより保存も可能‥とされています。
それでは人気の部位ごとに、押さえたいポイントをご紹介します。
モモ
赤身が小豆のような色をしており、色むらがないものが美味しいとされています。
灰色がかったものは鮮度が落ちてきている、と考えられます。
バラ
焼肉でいう「カルビ」の部分。
赤身と脂肪の層がきれいにわかれているものがいいとされています。
逆に脂肪に肉汁がにじみ、赤みがかっていると鮮度が落ちてきている証拠。
サーロイン
脂肪が乳白色をしているものが良質です。
サシの入り具合によって甘味もより強くなるので、霜降りができるだけ細かく入っているものが美味しいとされています。
まとめ
牛肉がほかの食肉より赤い理由、そして、より新鮮なものを選ぶときの基準を説明しました。
牛肉はとくに退色傾向が強いため、鮮度の見極めに関しては比較的容易ではあります。
どの部位にもいえることですが、
- 赤味と脂肪の境がしっかり分かれている
- 鮮やかな赤色
この2つを押さえておくことで、より鮮度の良いものを選ぶことができます。
ただ、退色しているからといって、味も落ちている‥とは限りません。
そんな時は商品に付いている値札シールの「消費期限」を確認してみてください。
ほかにも気になることは、どんどん店員さんに聞いちゃいましょう!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。