肉処とよたアレコレブログ
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食"べる"事

日本と韓国の焼肉のちがいとそのルーツ

みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖

肉旦那
肉旦那
今日は焼肉!

家族や仲間、友人で集まったり、楽しいイベントがあった後の打ち上げだったり、また何でもない日常でだったり。

『焼肉』という言葉そのものを聞いただけで、なんだか幸せな気持ちになること間違いなしですよね!

さてこの『焼肉』。

日本では定番のお肉料理ですが、”韓国から伝わってきた”というのはご存じでしょうか?

今回は『”本場韓国”の焼肉』について肉とよ的に解説していこうと思います!

日本と韓国、そのちがい

日本でお肉を食べるなら、寒いときに囲む鍋や分厚いステーキもいいですが、テンションが上がるなら断然焼肉!ではないでしょうか?

うし氏
うし氏
カルビ・モモ・バラ‥3~5㎜の厚さに切り分けられた、サシと赤身のハーモニーがたまらない牛肉
ぶーたん
ぶーたん
ジューシーな脂を堪能できる豚バラ肉や豚トロ
とりこ
とりこ
プリプリの鶏モモ肉もお忘れなく!

ほかにもお子さまが大好きなウインナーやベーコン、ミノやテッチャンなどのホルモン焼きも人気です♡

箸休めとして、間に食べる白ご飯や、キャベツ・ピーマン・カボチャ・トウモロコシなども色を添えてくれますよね。

この豊富なラインナップは、実は日本独自の焼肉文化なんです。

”カルビ”という呼び方も、古く朝鮮語で肋骨のそばのあばら肉をさす言葉ですし、ホルモンでおなじみのミノ(牛の第1胃)やテッチャン(牛の大腸)なんかは朝鮮語そのままです。

”焼肉の本場”とされている韓国では、焼肉といえば豚の三枚肉(バラ肉)をメインとするサムギョプサルが一般的です。

日本でも人気の韓国料理であるサムギョプサルですが、これはスライスした豚のバラ肉を焼いて食べる、朝鮮半島で食べられている焼肉料理です。

ゴリ店長
ゴリ店長
「サム」は数字の3、「ギョプ」は層、「サル」は肉を表し、日本でいう三枚肉すなわちバラ肉を意味しているんだよ

日本と韓国では食べ方もちがいます。

日本では前もって切り分けられたお肉を焼きますが、韓国では店員が焼きながらお肉を切り分けてくれるスタイル。

また、お肉をチマ・サンチュなどで巻き付け、手から直接食べたりしますよね。

しかもキムチやナムルなどの”付きもの”は、注文しなくても運ばれてきます。

ヨメ
ヨメ
日本の定食に付いてくるお新香的な感じかな?

一言に焼肉といっても、いろいろなちがいがあるんですね!

『焼肉』の歴史

直接自分で肉を焼いて食べる焼肉の形式は、朝鮮動乱後の闇市で広まった『プルコギ』が起源だとされています。

【プルコギ】

朝鮮半島の代表的なお肉料理の1つ。

醤油ベースで甘口の下味をつけた薄切りの牛肉を、野菜や春雨と共に焼く、あるいは煮る、朝鮮戦争最中に庶民の間で生まれた料理である。

日本でいう「焼肉」とはちがい、むしろすき焼きに近い。

Wikipediaより引用

朝鮮戦争で北朝鮮の攻撃で家を失ったため、庶民が屋外でコンロを囲んで食事をするようになり、醤油ベースで味付けをしてあるプルコギ用のお肉を鉄板で焼いて食べたことから、といわれています。

しかし広い牧草地を必要とする牛よりも、狭い範囲での飼育が可能で、餌にも余り困らず、生産効率が高いから‥などという理由で、豚や鶏・羊の飼育が増えたことで、こちらのお肉をメインとする料理文化が栄えました。

はてなクマ
はてなクマ
じゃあ日本ではいつごろ食べられるようになったの?

日本人に馴染みの無かった”肉を直火で焼く”方式が急速に広まって行ったのは、終戦直後(第2次世界大戦)の闇市だといわれています。

終戦当時は大変な時代で、多くの国民が飢えていました。

この混乱の中で在日朝鮮人が、牛の内臓肉を直火で焼いて売り出し大当たりしたのが、日本での焼肉文化発展の一つのキッカケとなりました。

ゴリ店長
ゴリ店長
いわゆる「ホルモン焼き」の始まり

ホルモンの語源は「放る(捨てる)モノ」からきていると一説があるように、本来捨てるものを活用したのですから、発案者は相当財を成したことでしょう‥

つまり、今に続く韓国の焼肉文化は、戦後の闇市で在日朝鮮人のアイデアから生まれた「プルコギを発展させた創作料理」が始まりだったのです。

いのぶー
いのぶー
韓国ではもともと内臓肉を食べる習慣はなかったんだそうだし

しかも初期の韓国の焼肉店で使われた鍋は、日本ではジンギスカン料理に使われるものでした。

韓国で使われているサムギョプサル鍋に、 その歴史を感じますね

ジンギスカン料理でこの鍋が活用されだした頃に、焼肉文化が日本から韓国へ逆輸入した‥とされているんだとか。

ゴリ店長
ゴリ店長
最初に焼肉文化として花開いたのは、じつは戦後の日本だったんですね!

韓国料理に舌鼓

日本では締めにはラーメン、別腹のスイーツなんて言葉がありますが。

ヨメはスイカは要らない派

火照った体にモチモチ麺の冷たい食感‥焼肉の後に食べる冷麺の美味しいことといったらないですよね!

たぬきち
たぬきち
冷麺って注文したのに「冷やし中華」が出てきたときの虚無感‥ホントにショックな日本の定食屋あるある
ビビンパ、ピビンバ、ピビンパ‥どれが正解?

韓国料理にはほかにも、単品でも大満足ボリュームのビビンバや、甘辛いタレとチーズのコラボレーションがたまらないチーズタッカルビなんてものもありますよね。

暴力的なカロリー

韓流アイドルの聖地・東京の新大久保駅周辺では、焼肉店をはじめさまざまな韓国料理が食べることができ、若い人たちを中心に度々ブームが起きています。

それにあやかって日本の優秀な調味料会社から美味しいつけダレ・混ぜダレも出ており、わざわざ食べに行かなくても家で本格的な料理が食べられることも嬉しい限りです☆

まとめ

日本と韓国の焼肉のちがい、その起源のお話でした。

食文化のちがいといってしまえばそのとおりですが、比べてみるといろんなことがちがっていて面白いですよね。

また「直火で焼く」形式が、ジンギスカン鍋を使用したスタイルとして”焼肉の本場”韓国に逆輸入されたということも新発見でした。

日本ではすでにおなじみになっている焼肉、そして韓国料理。

食べ方や文化が違えど、美味しさへの興味は尽きませんね!

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
肉とよ
山口県宇部市で精肉店を営んでいます。 お肉のことはもちろん、食に関するアレコレをはじめ、地元アレコレ、親子アレコレ‥いろんなアレコレについてつづっていけたら、と思っております。 みなさんに『喜ばれる歓び』をご提供!