みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
そう言って肉旦那が”タレ漬けされたマルチョウ”を持って帰ってくれました。
肉とよでは見たことがありませんでしたが、肉旦那曰く『マルチョウ=ショウチョウ(小腸)』とのこと。
ショウチョウは別名ヒモ・コプチャン・ソチャンとも呼ばれ、歯ごたえはむにむに・ぷるぷる、そのほとんどが脂!という部位です。
なんでも「小腸大腸といった内臓は部位的に洗浄が大変」で「機械洗いと機械切りにより開いて洗浄・小売」される部位‥と、✋パーの手をしながら説明してくれました。
一方で、マルチョウは外側に脂が付いている小腸を、脂の部分を切り離さずそのまま裏返して脂を中に閉じ込めたモノで、洗いづらい分その洗浄にも手間ひまがかかっているんだとか。
カットされたあとに丸い形状のまま食べることが、その名前の由来なんだそうです。
柔らかくて脂が豊富なため、弾力のある食感と甘みのあるジューシーな味わいが魅力のマルチョウは、醤油ダレに漬け込んで下味をつけたものや、塩こしょうで味付けをつけたものを直火や鉄板で焼いていただくのがオススメ。
ご当地B級グルメ(たとえば神奈川のシロコロホルモンだったり)として、にんにくベースの塩ダレや味噌ダレにつけたマルチョウを提供するお店もあります。
‥と、簡単にマルチョウの説明をしたところで、今回のお土産に話を戻します。
ご近所さんからいただいたマルチョウは『田川ホルモンセンター』で購入されたモノだそうで。
【田川ホルモン鍋】を提供するお店で、田川ホルモン鍋 または田川ホルモン は福岡県田川地方を中心として広まった鍋料理のことをいいます。
【田川ホルモン】筑豊炭田の「炭都」として栄えた田川では、炭鉱夫たちが栄養のあるホルモンを好んで食べていたが、あるとき一人の炭坑夫が鍋の代わりに紙製のセメント袋を七輪に乗せホルモンを焼いて食べてみたところ、セメント袋の紙が余分な水分を吸うことで、肉が柔らかくまろやかな味わいとなり美味であったことから、市内に広まったのが始まり。~中略~ 近年では田川の名物として盛り上げようという気運が高まり、「田川ホルモン喰楽歩」が2012年に北九州市で行われた「第7回B-1グランプリ」に初出場、6位に入った。
※Wikipediaより引用
地域一丸となって推す田川ホルモンは鍋でいただくのが一般的なようですが、今回はそれを七輪焼きしていこうと思います♡
まずは前座!といたしまして、豚バラや鶏モモ・牛カルビで炭を起こしていきます。
お腹を前座でほどほどに満たしたら、いよいよお土産田川ホルモンの出番です!
つけ込みダレを直接ペロンチョしてみましたが、少し甘めでした。
溶け出した脂が一箇所に集中しないよう、転がすのがコツなんだって。
とかなんとか会話をしていたら、溶け出した脂が炭に移ってファイヤー状態!!!
しっかり火が通り中心の脂部分が溶けたら食べ頃です♪
脂の違いを楽しむ&箸休めとして、ハツの中でもわざと脂が乗っている”アブシン(アブらがついているシン臓)”という部位も一緒に焼いていきました。
ワクワクいそいそ。
火が通ったら‥
いつもの焼肉のタレ+豆板醤を取りだしつつ、まずはつけ込みダレそのままでいただきます♡
さて、マルチョウを食べた率直の感想は「‥うん、脂」
開いた状態のシマチョウでいただくときには落ちてしまう脂が、マルチョウの場合は中にとじ込まれているので、脂そのもののプルプル食感がダイレクトに味わえます。
‥が、そこは脂。
噛む毎に溶けていき、3㎝ほどの大きさだったマルチョウはみるみるのうちにしぼんで皮を残すのみとなりました。
醤油ベースのタレのつけ込み具合がちょうどよく、そのままでもしっかりと最後まで味が残っています。
などと反省もありました‥が、やはりマルチョウは脂メインでいただくから、でしょうか。
一旦ご飯を介すことでコーティングされるであろうし、きっとアラフォーの胃にも優しくなりそうな感じ。
とくに、一緒に食べてみたアブシンとはその脂具合が全く違うもんだからビックリです。
食べ比べてみて分かる、そんな内臓脂肪の塊‥いえマルチョウでございました。
とオススメされたお土産田川ホルモン、もといマルチョウ。
焼き肉のタレで下味をつけたホルモンと玉ねぎ、キャベツ、もやし、ニラなど大量の野菜を、真ん中が窪んだ独特の形の鉄板で炒め煮する田川のご当地グルメです。
かつては、スタミナがつくことから、炭鉱マンたちにこよなく愛されていました。
現在では、野菜がたくさん食べられ、コラーゲンなど女性に欠かせない栄養素も多く含まれることから、若い女性に大人気です。
また最近は、鉄板ではなく石鍋などで提供する新しいタイプのホルモン鍋も登場するなど「田川ホルモン鍋」は絶えず進化し続けています。※田川ホルモン喰楽歩HPより引用
‥とあるように、今回は七輪焼きでいただきましたが、食べ方のコツとしては『たくさんのお野菜とともにお鍋で』がベストなのかも、、との結論に肉とよ的にはいたりました。
同じように、山口県宇部市には濃厚 かつ あっさりという2つの特徴を併せ持つ”宇部ラーメン”がご当地グルメとしてありますが‥
脂メインのマルチョウが根付くかどうかは果たして未知数。
とのご近所さんの言のとおり「ご当地にて食べる」からこそ、より美味しく感じるのでしょう。
あらためてお肉の可能性に気付いた、そんな今回の田川ホルモンでした。
肉とよでいつかマルチョウを仕入れた際は、お客さまにもそうオススメしようと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。