みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
日本料理における基本調味料5種類のことを”さしすせそ”といいます。
- さ=砂糖
- し=塩
- す=酢
- せ=醤油
- そ=味噌
この順に入れることで料理がグンと美味しくなる!というのはご存じでしょうか?
”なぜ調味料を決められた順番で入れる必要があるか”
その意味を『さしすせそシリーズ』として探っていきたいと思います☆
それぞれの調味料には使用のタイミングがあり、料理人は具体的な使い方を正しく理解する必要があります。
味や風味が統一された料理を提供するためにも、それぞれの調味料の使い方を確認していきましょう!
砂糖の使用法
砂糖をたくさん使用する蜜煮などの場合は、食材の浸透圧と調味液の差で食材が硬くなることがあります。
そのため、砂糖を1度にすべて入れてはいけません。
定められた分量を、何回かに分けて加えていきましょう。
そして、他の調味料を使用したあとでは、食材に味がしみ辛くなってしまいます。
砂糖を他の調味料よりも先に使うのは、こうした理由があります。
塩の使用法
塩は、塩加減や入れるタイミングによって、大きな違いが出る調味料であるため、料理に使用する際は細心の注意を払う必要があります。
食材の旨味を引き出すための微妙な塩加減を調整する下ごしらえの技法は、料理人を目指すものにとって欠かせないスキルとなります。
盛り塩
食材に直接塩を振ることで臭みを消し、水分を出すことで身をしめる方法のこと。
振り塩に使用する塩の量は、材料の大きさや種類・質によって大きく異なります。
塩ムラをださないように少し高い位置から塩を振り入れると、全体的にバランスよく塩味が入ります。
立て塩
1~4%の海水程度の濃度のもの。
キュウリなどの野菜を漬けてしんなりさせたり、魚を洗って身をしめたりする技法として使われます。
紙塩
白身の魚や貝類を和紙で覆ったあと塩を振り、水で湿らせてかすかに塩味をつけること。
紙塩は、主にお造りのような食材の持ち味を生かしたい時に利用されます。
ただ塩を振りかけるという動作でも料理人によって差が出やすいため、幾度となく練習を重ねる必要があります。
酢の使用法
酢を使用する際の最大のポイントは、酢本来のきつさを感じさせないことです。
口に入れた瞬間「酸っぱい!」と感じてしまったら、食材の良さを100%実感できません。
酢のきつさを隠すために、味噌や砂糖・香辛料を加えることもあります。
また、酢の量を控えて柑橘類の汁を加えたりすることで、自然な酸味を表現できます。
酢はそのまま使用しても美味しいほか、1度軽く煮たてることで酸味が抑えられ一気に風味の異なるものへと変化します。
醤油の使用法
醤油は、加熱をしすぎると大豆や麦から生み出される豊かで深みのある風味が失われてしまいます。
そのため必要以上に加熱をしないことが大切!
煮物を作るため、醤油を長時間加熱しなければいけない場合は、醤油の使用のタイミングを何回かにわけましょう。
汁物などはできあがりのタイミングで加えると、豊かな醤油の風味を失いません。
ただし、醤油を焼きつけたり食材へ味を浸透させたりすることで豊かな風味を表現するケースもあります。
既存のルールにとらわれることなく、醤油の味を引き出していくことが大事です。
味噌の使用法
味噌を使用する際、お湯の中に入れて加熱していませんか?
味噌も醤油同様に大豆や小麦が主原料。
加熱しすぎると大豆や小麦の風味が損なわれてしまうため、火を入れすぎないように注意する必要があります。
味噌を使用する料理の代表みそ汁などは、基本的に火を消してから仕上げに入れましょう。
味噌はこがしてしまうと苦みを発し香りが飛んでしまうので、どのようなタイミングで使用すれば、豊かな風味を損なわないか考えながら使用しなければなりません。
また、味噌には米味噌や豆味噌などの異なる性質の調味料もあります。
自分の好みのものを混ぜ合わせながら料理に使用すれば、独自の風味を自分で作りだすこともできますよ。
味噌は、料理人の工夫次第で何百何千という味の豊かさや深みを自由自在に表現できる調味料として重宝されています。
- さ・し・す・せ・その順番で入れる
- 加熱の有無
- 種類・性質の理解
- 組み合わせ
調味料を使用するうえで大事にしたいことをシリーズで見ていきました。
それぞれの特徴を活かし、より美味しい料理を作っていきたいですね!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。