みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
ブロック・厚切り・薄切り‥切り方によって豚肉はさまざまな料理に使われます。
今回は、豚肉の部位を知るシリーズ第1段『部分肉の基本』について説明していきます!
部位に分ける『精肉』
↑こちらは以前記事にした、牛肉の部位を知るシリーズです。
豚肉も牛肉同様、私たちの食卓に上がるまでには、おおまかに「生産→と畜→流通」の3つを介します。
肥育農家などで『生産』された家畜が、『と畜』の際に枝肉から価格の基準の設定が行われ、販売業者(卸売・小売)や料理店などで『流通』した各部位のお肉がみなさんに『消費』されます。
枝肉とは、頭部や皮・内臓などを取り除き、左右2分割にした骨付き肉のことです。
抜き骨・整形し、各部位に分けられたものが「部分肉」です。
1976(昭和51)年に定められた「豚部分肉取引規格」によると、豚枝肉はかた・ヒレ・ロース・バラ・ももの5つに分割されます。
この部分肉から「すじ」や不要部分(くず肉)を切除し、ブロックや切り身、スライスなどすぐに利用できる状態に商品化したものが「精肉」(=家庭で生肉から調理するための肉)です。
部分肉
それでは豚の部分肉について詳しく説明していきましょう。
生体重量が100㎏の豚からは、その半分、約50㎏の部分肉がとれます。
カタ・モモが各15~18㎏、ロースは10㎏、バラは9㎏、ヒレは1㎏強‥といったところ。
重量が比較的重めのカタは3分け、モモは2分けをされて、以下の表の計8部位が実際の流通の現場(精肉店やスーパー)に卸されています。
ネック(首~肩) | カタロース | ウデ | ヒレ |
ロース | バラ | モモ | ソトモモ |
こうした状況を受け、小割り化を進めたコマーシャル規格がつくられ、パーツ数は約20種類にものぼることとなりました。
豚肉の特徴とその効果
新鮮な豚肉は、明るい光沢のある淡紅色です。
肉質はキメが細かくやわらかいのが特徴。
しょうが焼きや野菜炒めなどのように焼くと肉本来の味が楽しめ、豚汁やカレーなどでは煮込むほどに脂肪の甘味が引き出され、まろやかな風味を楽しめます。
また、ビタミンB₁が多く含まれており、100gあたりのその量は牛の約10倍もあります。
ビタミンB₁は体の糖をエネルギーに変える働きがあるため、疲労回復効果のほか、脚気の予防にもなっています。
豚肉にはコラーゲンも含まれており、これがやわらかい歯ごたえを生みます。
肌にも良いとされているので、アンチエイジングのためにも、日常的にとりたいお肉ですね!
まとめ
各部位の用途として、
- ウデ・カタ(やや硬くキメが粗い)‥挽き肉
- ロース(やわらかくてキメも細かい)‥ソテーやしょうが焼き
- モモ(脂肪が少ない赤身肉)‥ソテーやバター焼き
- バラ(キメはやや粗く脂肪が多め)‥骨付きのスペアリブはバーベキューや煮込み、スライス肉はしゃぶしゃぶや冷しゃぶ
などと、当店ではオススメしています。
モモを使用したとんかつは、あっさりの中にも旨味が凝縮されていて、人気の商品となっております。
このように豚肉は、牛肉鶏肉とはまたちがった味が楽しめるテーブルミートとして、みなさんから愛されているんですね!
8種類ある部位肉の詳細については、また別記事で解説いたします☆
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。