みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
前回、「牛肉の部位を知る」シリーズ第3段にて、焼肉店や精肉店でもおなじみの牛のホルモン(一般的に流通している内臓部位)についてご紹介いたしました。
流通している牛の内臓(赤字は前回ご紹介した部位) | |||
ツラミ | タン | ウルテ | ノドスジ |
ハツ | ハツモト | リードボー | レバー |
サガリ | ハラミ | ミノ | ハチノス |
センマイ | ギアラ | モウチョウ | テッポウ |
ヒモ・ショウチョウ(小腸) | シマチョウ・ダイチョウ | ||
アキレス | コブクロ | テール |
牛のホルモンと聞くと、普通は大腸や小腸・4つある胃などを思い浮かべると思いますが、上記にあるように頭(ツラミ・タン)や足(アキレス)、骨(テール)も食品成分表でいうところの『内臓』に含まれます。
これは、家畜をと畜した際の枝肉以外の、副次的に生産される畜産副産物に頭・足・骨が含まれているためです。
【枝肉・畜産副産物、及びその使い道】
- 枝肉(食用肉)
- 副産物‥原皮・副生物
- 副生物‥内臓・頭・足・油脂・骨・血液
このうち、原皮は各種革製品、油脂は石鹸や飼料の原料として、骨・血液はペットフードや飼料・肥料の原料として使用されます。
前回ご紹介したポピュラーな部位以外にも、「内臓」には、料理として一般的にも利用されている部位があります。
今回はその中から特にオススメの3部位+スジについてご紹介したいと思います!
ツラミ(ほほ肉)
牛の頭のうちほほの部分で、別名ホホニク・天肉とも言われます。
国産のツラミは牛1頭から少量しかとれず、希少部位の1つとして数えられており、入手はなかなかに困難です。
適度に脂がのっており、噛むほどに旨味が口に広がります。
焼肉はもちろん、煮込み料理にも向いています。
アキレス(すね)
牛のすね部分、アキレス腱です。
コリコリとした食感が特徴ですが、煮込むほどにぷるぷるとやわらかくなります。
味がしみこみやすいので、おでんやカレーなどの煮込料理に最適!
コラーゲンが豊富なので、美容にいいと女性にも人気です。
テール(尾)
牛のしっぽ部分で、ほとんどが骨のため硬いです。
煮込んだりスープにすることで、骨周りの肉がほどけるようにとれるため食べやすくなります。
またゼラチン質を豊富に含んでいるため、出汁としても絶品。
代表的な料理として、テールスープやテールシチューなどがあります。
すじ
枝肉を精肉にする際にでる部位で、牛の副生物としてよく流通しています。
スジには種類があり、ハラミ・サガリにもついているので、ついでにこちらでご紹介させていただきます。
赤身スジ
一般的なスジ(精肉についているスジ)です。
鬼スジ
ゴムスジとも呼ばれる、黄色く太いスジです。
名前の通りとても丈夫で、弾力性があり、ゴムのような触感をしています。
ネック・肩ロース・リブロースなどに入っています。
メンブレン
ハラミ、サガリについているスジを言います。
白く、つやつやしているのが特徴。
コンビニのおでんの牛スジというと、基本このスジが使われています。
スジは基本的に固いため、焼いて食べることはありません。
煮込んで使うのが一般的で、味はあまりありませんが、煮込むほどにやわらかくなり、しかも弾力のある食感が楽しめます。
まとめ
肉とよオススメ部位、ツラミ・アキレス・テール+スジでした。
肉そのものの硬さがしっかりとあるため、ツラミはなるべくの薄切り、ほかの部位も下茹でや煮込みを必要とします。
しかしゼラチン質を豊富に含むため、コリコリやぷるぷる、トロトロといった食感を楽しめることも事実。
みなさんもぜひ、それぞれの食感・味をお楽しみくださいませ☆
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。