みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
「おふくろの味」といえば、肉じゃが・味噌汁・玉子焼き‥などなど、その家庭によっていろいろな料理があります。
そんな「おふくろの味」の代表的な料理として、カレーは定番中の定番だと思います。
今回はそのカレーに使用するお肉の話!
角切り一口サイズの牛肉が一般的ですが、地域やカレーの種類によっては豚肉だったり鶏肉だったりも使用されますね。
スジ+テールのコンボがヤバ美味い(ヨメ談)
コクも旨味もギュッと詰まっており、なのに普通のお肉より低価格な副生物。
この美味さ‥なんだか得した気分になれますよね。
それでは、簡単に部位の説明をしていきましょう!
スジ
枝肉を精肉にする際にでる部位で、牛の副生物としてよく流通しています。
スジには種類があり、ハラミ・サガリにもついているので、ついでにこちらでご紹介させていただきます。
赤身スジ
一般的なスジ(精肉についているスジ)です。
鬼スジ
ゴムスジとも呼ばれる、黄色く太いスジです。
名前の通りとても丈夫で、弾力性があり、ゴムのような触感をしています。
ネック・肩ロース・リブロースなどに入っています。
メンブレン
ハラミ、サガリについているスジを言います。
白く、つやつやしているのが特徴。
コンビニのおでんの牛スジというと、基本このスジが使われています。
スジは基本的に固いため、焼いて食べることはありません。
煮込んで使うのが一般的で、味はあまりありませんが、煮込むほどにやわらかくなり、しかも弾力のある食感が楽しめます。
テール(尾)
牛のしっぽ部分で、ほとんどが骨のため硬いです。
煮込んだりスープにすることで、骨周りの肉がほどけるようにとれるため食べやすくなります。
またゼラチン質を豊富に含んでいるため、出汁としても絶品。
代表的な料理として、テールスープやテールシチューなどがあります。
アキレス(すね)
牛のすね部分、アキレス腱です。
コリコリとした食感が特徴ですが、煮込むほどにぷるぷるとやわらかくなります。
味がしみこみやすいので、おでんやカレーなどの煮込料理に最適!
コラーゲンが豊富なので、美容にいいと女性にも人気です。
食感で楽しむ
それぞれの特徴をカレーで表現するとこんな感じになります。
- スジ‥意外にあっさり
- テール‥コクが増す、が肉がほどけてなくなる
- アキレス‥トロトロ
いろんな食感を楽しむのなら、組み合わせて使用することをオススメします♡
ただ、しっかりと煮込んでやわらかくしないと噛みきれないのでそこだけは要注意ですね。。
牛肉には煮込みに向いているとされている部位(ネック・かた・はら・モモ)もあります。
それらを角切り一口サイズで使用するのも美味しいですよね。
こちらはスジ肉やアキレス・テールに比べるとそこまで煮込まなくてもいいので、調理時間が少なくて助かります。
牛肉の代わりに豚肉や鶏肉を使うと、あっさりとしたカレーに仕上がってこちらも美味。
「おふくろの味」よろしく、使用するお肉を変えるだけではいろんな味・食感を楽しめます。
すじ肉ウンチク
写真のとおり、当店ではスジとそれについているお肉、且つ脂がほとんどない部分をすじ肉として販売しております。
卸業者から卸された部分肉は、おおまかに
- 脂
- スジ
- 筋肉(ここが一般的に販売されている「精肉」部分)
の3つに分かれており、当店ではこの脂をしっかりと取り除いた後、丁寧にスジを引いています。
余分な脂は、煮込んだときに脂っぽさや雑味に繋がりますし、もちろん購入したときはg数に乗っかってきます。
脂が多く付いているということは、それだけ丁寧に仕事がされていないといってもいいでしょう。
脂がキレイに取れてる380円/100g
確かに‥どっちがいいんだろう?って話だね
さらに精肉のブラックな話。
悪徳なお店になると、黄色がかったモノも混ぜてすじ肉として販売していたりします。
すじ肉とはいえ、この黄色がかったモノ‥スジの中でもとくに硬くゴムゴムとした食感の部位。
写真のように、白いスジと付いている赤身のピンク色をしているものが、和牛の良いすじ肉とされています。
まとめ
今回は、カレーに使用するお肉‥とくに肉とよが推したいスジ・テール・アキレスについて説明させていただきました。
「おふくろの味」カレー。
たとえばスジやテール・アキレスをとことん煮込んだり、焼肉で余った牛肉だったり、角切りの代わりに牛こまを使ってみたり。
ほかにもチキンカレーやシーフードカレー、ご飯ではなくナン!‥と、具材を変えるだけでアレンジがきき、また、同じ具材やルーを使ってもなぜか家庭によって味が変わります。
それでいて絶対に美味しい!
まさに老若男女に愛される料理ですよね。
煮込むだけと簡単なので、スジなどを使用していつもとは違ったコクうまぁなカレーをぜひつくってみてくださいね!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。