みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
国内で生産・流通している食肉牛には、以下のように分かれています。
- 和牛
- 国産牛(乳用種・交雑種)
- 外国産(肉専用種)
これらの内訳と、生産量及び輸入量を知ることで、牛肉産業の今が見えてきます。
国産肉用牛の飼育頭数
食肉の需給は、増えていく需要に国内生産が追いつかず、不足分を輸入でカバーしているのが現状です。
農林水産省の食糧需給表によると、くじら肉を除く肉類の自給率は1965(昭和40)年ごろまでは90%台を維持していましたが、1970(昭和45)年度89%、2000(平成12)年度は52%と低下傾向が続きました。
【肉類自給率(%)】 | |||||
1960年 | 1970年 | 1980年 | 1990年 | 2000年 | |
肉類 | 93 | 89 | 80 | 70 | 52 |
牛肉 | 96 | 90 | 72 | 51 | 34 |
豚肉 | 96 | 98 | 87 | 74 | 57 |
鶏肉 | 100 | 98 | 94 | 82 | 64 |
その後はやや上昇はしているものの、2011(平成23)年度は54%と6割を下回っています。
現在、国内で飼育されている肉用牛はおよそ360万頭程度。
【国産肉用牛の飼育頭数(単位:千トン)】
そのうち、黒毛和牛が約140万頭、そのほかのホルスタイン種が約120万頭、交雑種が約90万頭、褐色和牛などそのほかで約万10頭です。
また、県別(2011年の統計)では北海道が1位、次いで鹿児島県・宮崎県・熊本県・岩手県・栃木県となっています。
牛肉の生産量と輸入量の推移
1990(平成2)年以前は、牛肉の輸入量は国内生産量よりも小規模でしたが、その後急激に増加するようになります。
これは1991(平成3)年にスタートした「牛肉の輸入自由化」によるもので、輸入枠の撤廃と関税率の引き下げがなされたことで日本市場が完全自由化され、安価な輸入牛が大量に流通することになりました。
この影響は甚大なもので、翌年の1992(平成4)年には早くも輸入量が国内生産量を上回ります。
このとき国産牛は、肉質的に競合する乳用牛ばかりではなく和牛までも価格が下落し、酪農業にとって多大なるダメージとなりました。
【牛肉需要(部分肉ベース)の推移】
一方の輸入牛は、焼肉のブームなどもあって2000(平成12)年のピーク時に国内生産量の2倍近い量(約74万トン)が輸入されるまでに成長します。
その後、不景気や日本国内でのBSE(牛海綿状脳症)問題の影響から牛肉離れが進み、国産牛・輸入牛ともに大幅に落ち込みました。
さらにアメリカでのBSE発生により、アメリカ産牛肉の輸入が2003(平成15)12月から停止され、輸入量は約45万トン前後にまでなりました。
2005(平成17)年12月にアメリカ産牛肉は”20ヶ月齢以下”という条件で解禁されたものの、需要に対する十分な数量の確保が困難なことから、2009(平成21)年までは豪州産を中心とし45~47万トンの輸入にとどまりました。
それでもいまだ国内の牛肉の供給量は、輸入牛が50%以上のシェアを維持しています。
まとめ
日本における牛肉の生産量と、輸入量の推移について解説しました。
かつては90%以上だった食肉類の自給率も、日本人の洋食化やファストフード台頭などにより需要が増えたために国内ではまかなえないのが現状のようです。
国内の畜産業が後継者などの諸問題を抱えて急な増産ができない状況にあるだけに、輸入ビジネスは衰えることはなさそうですね。
ちなみに肉とよでは国産の牛・豚・鶏を専門に扱っています。
国産・外国産、何のお肉を選ぶのか‥私たちの需要はつきませんね☆
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。