みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
私たちの口に入る食べ物は、生産から小売りの段階まで徹底的な衛生管理がなされています。
そこで、【食肉を知る】と題しましてについて肉とよ的にシリーズ解説!
https://www.nikutoyo.com/traceability/
↑今回はこちらの続き!
『個体識別』について深掘りしていきます。
個体識別とは
生産物の原材料や流通履歴を確認できることをトレーサビリティ(Trace追跡 + Ability能力)といいます。
これは商品が、いつどこから入荷され、どこへ出荷されたかを記録しておくことで、なにか不測の事態に陥ったときにすばやく対応するためのリスク管理に大きく貢献しています。
もともと2001年にBSE(牛海綿状脳症)が国内ではじめて発生したことを契機に、その緊急対策として個体識別を制度化することとなったのです。
すなわち、個体識別とは牛肉の安全性に対する信頼を確保したり、BSEのまん延防止措置を的確に行うことをなどを目的に、国によって構築されたものです。
消費者である私たちにはあまりなじみがないかもしれませんが、牧場・家畜場の牛の耳にはこのようなタグがついています。
これには10桁の数字=個体識別番号が書かれており、牛1頭1頭につけられ管理・登録することになり、それらを記載したものを「個体識別台帳」といいます。
- 牛の出生・雄雌などの個体情報
- 牛を管理した人の情報
- 牛のと畜・死亡
これら3つの情報が記載されるよ
出生すぐにこの番号が印字された耳票(耳に付けるタグ)を装着し、と畜まで外されることはありません。
牛の移動ごとに情報が蓄積される
まず生産者は、牛が生まれたら農林水産大臣に出生の届け出をします。
届け出の内容は
- 出生の年月日
- 雌雄
- 母牛の個体識別番号
- 牛の種別
などです。
これらの届け出は、農林水産大臣から委任された家畜改良センター(独)がデータ化し、個体識別台帳を作成し、管理しています。
また、出生した繁殖農場から肥育農場に販売されるなど、牛が移動するごとにも届け出が必要になります。
譲渡する側・される側のどちらも届け出をしなければなりません。
もちろん牛が死亡した際や、輸出の場合も届け出が必要です。
牛の出荷後は、と畜者が
- 個体識別番号
- と畜の年月日
- 出荷元の相手先
などを届け出ます。
ホームページで検索できます
出生→飼育→出荷→と畜、こうして蓄積されたデータは、と畜業者によってお肉とともに販売業者へと渡されます。
このデータを販売業者は表示する義務があり、仕入先の情報なども帳簿に記録・保存されます。
肉とよでも対面ケース上部、ホワイトボードを用いて個体識別番号をお客さまにお知らせしています。
家畜改良センターのホームページでこの番号からその牛の履歴を検索することができます。
実際にしてみてみましょう☆
↑こちらは、お客さまからの要望で書いたお品書きです。
”個体識別番号”と検索すると、『牛の個体識別情報検索サービス』が検索トップに上がっているのでクリック。
家畜改良センターのホームページへジャンプします。
緑の枠『個体識別番号の検索』をクリックすると‥
検索する際の同意を求められます。
読み進めて『同意する』をクリック。
調べたい牛の個体識別番号、10桁の数字を記入して検索をクリック。
するとその牛の出生からと畜までの履歴がズラーっと出てきます。
なるほど、鹿児島産まれ鹿児島育ちの箱入り息子!!ということが分かりますね☆
さらに深掘りして飼料管理情報などを調べたい場合は、外部サイトへリンクもできるようです。
まとめ
個体識別、とくに牛に関して解説していきました。
1頭1頭に番号をふることで、出生出荷の履歴を知りうるだけでなく、問題が起きたときのその後の安心も確認することができます。
ちなみに個体でみる牛とは異なり、多頭飼いが基本の豚・鶏については群で管理されているんだとか。
気になったらすぐに検索できるのも良いところ。
みなさんも一度試してみてはいかがですか?
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。