みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
普通はそうそう食べられませんよ!!
以前行った焼き肉屋さんで、ドヤ顔でススめてきた店員の方がいらっしゃいましたが。。
注文して出てきたのは、ほどほどのサシが入っているカルビでした。
ザ☆庶民!の肉とよ家、とくにヨメは「なるほど~」と食べ進めたのですが。
それに対し、肉旦那曰く
ボソッと不穏な一言を残しつつ、俗に言う『最高等級』を否定しておりました。
そこで疑問!
等級・格付けとはなんぞや??
今回は肉とよ的『肉の格付け』をお届けいたします!
『格付け』=『価格を決める指標』
肥育農家が育てた畜産物は、と畜された後、決まった解体方法で解体していきます。
その途中段階のものを枝肉と言います。
枝肉とは‥
頭部,尾,四肢端などを切取り,皮や内臓を取除いたあとのと肉体をいう。
生存時の体重に対するこのと肉体の割合を枝肉歩どまりという。
枝肉は背骨に沿って縦に切断し (半丸) ,さらに肩,背,腹,腿などいくつかに分割してそれぞれの用途に向ける。
このように細かく分割された骨つきの肉も広く枝肉と呼んでいる。
枝肉はと畜後数日間,冷所において熟成する。
これにより肉の味がよくなるとされている。
ブリタニカ国際大百科事典より引用
映画やテレビで↑こういうのを見かけたことがあるかもしれませんが、まさにソレです。
食肉において、その品質を判断するために、枝肉の状態にして格付けをするのです。
食肉の格付けは公益社団法人日本食肉格付協会によって基準が定められており、と畜後、同協会の職員によって枝肉1本ずつ判定されます。
つまり、格付けとは食肉の品質を判断する項目を定めてレベル分けをするもので、価格を決めるため指標のことを指します。
『A5ランクのお肉を使用』などと書かれてあるお店がありますが、このA5というのが牛肉の格付けなんですね。
牛の格付け
牛肉の格付けは、大きく分けて歩留(ぶどまり)等級と肉質等級の2つがあります。
歩留等級とは、歩留まり(=肉になる量)の基準値を計算式によって導きだし、その数値をA・B・Cの3段階に分けるものです。
肉質等級は、
- 脂肪交雑(脂肪の入り具合、サシ)
- 肉の色沢(肉の色つやのよさ)
- 肉のしまりときめ
- 脂肪の色沢と質
の4つの項目について、それぞれ5〜1等級に分けます。
歩留等級はAが、肉質等級は5がともに最もよいとされています。
これを組み合わせ、A5からC1までの計15段階に分類します。
ちなみに肉質等級では、先の4つの項目についてそれぞれの等級を決め、その中で最も低い等級が使用されます。
つまり、サシがほどよく入っている・肉の色つやもよい・しまり、きめも十分!ですべてが5等級だったとしても、脂肪の色つやが3等級ならその肉のランクは3等級になってしまいます。。
歩留・肉質について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ↓
豚の格付け
牛に比べると、豚の格付けはそれほど複雑ではありません。
①枝肉の重さの範囲と背脂肪の厚さ
②枝肉の外観
- 枝肉のバランス
- 肉づきの良さ
- 脂肪のつき方
- 傷や損傷がないか
③肉質
- 肉のしまりときめ
- 肉の色つや
- 脂肪の色つや
- 脂肪の沈着
‥などと大きく3つに分けられます。
これらの項目をトータルに判断し、『極上・上・中・並・等外』の5段階に格付けします。
肉の色は、6段階に分けて判断します。
淡すぎるものはフケ肉などといわれ、保水性が悪いとされています。
逆に肉色が濃すぎても上物にはなりません。
脂肪の色については白いものがよいとされ、黄色みのあるものは格落ち要因となります。
日本食肉格付協会より引用
まとめ
どの食肉も枝肉の状態でそれぞれの等級に分類されるのであって、言ってみれば競りに出される価格の基準がいわゆる『格付け』なわけです。
そして、小売店や焼肉店で表示されている等級は、あくまでそのお店による『見た目の判断』なのだそう。
ここでブログ冒頭に出てきた肉旦那の「A5じゃない‥」を思い出してください。
以下がそれに続いた言葉ですが、
ほどよい赤身とほどよいサシの見た目なだけで、A5ランクだなんだ言ってるだけ
‥軽く毒づいてました。
とくにお肉に詳しくなくても『A5ランク=最上級肉!』と一般的に認識されていますよね。
事実A5ランク以上の格付けがないわけで、お肉としては最上級なのは間違いないんです。
しかし、実際に食べてみて「美味しい」と感じるのは、結局のところ私たちの主観によります。
ちなみに当店で販売しているのはA4のお肉です。
‥との肉旦那のこだわり。
結局はお客さまに常に満足していただけるように、最善の状態でお肉を提供する!に尽きますね☆
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。